代表取締役 湯川 剛

2001年11月20日、東京ドームホテルでウォーターサミット東京大会が開催されました。
前年の米国ラスベガス大会についで2回目の開催です。前回よりも更に多くの参加国がありました。初日のオープンセレモニーパーティーの席上で私は株式公開が出来た事への感謝とその
お礼として、社会貢献する事を約束しました。

私が所属する公益社団法人アジア協会アジア友の会を通じて、2001年から2010年までの10年間、カンボジアの小学校へ毎年新しい校舎を私財にて建設・寄贈を約束しました。
ちなみに2008年頃、テレビの人気番組でカンボジアに小学校の校舎を寄付する事が話題になりましたが、それよりも先に行なっていた私にとってはとても嬉しい気持ちでした。
同時に年内に井戸を10基寄付した事も付け加えました。
井戸の寄付は過去に何基か寄付した事はありますが、一度に10基は初めてでした。

公益社団法人アジア協会アジア友の会(大阪市西区)は、「渇くアジアと世界に水を」テーマにアジア18カ国に井戸を贈る国際協力団(NGO)です。
1979年に大阪で設立。「誰もが生まれてきて良かったと思える社会」を目指し井戸建設や植林活動・子供教育支援を中心に活動しています。全国都道府県認可の社団法人取得第1号の団体です。(2012年4月1日から内閣総理大臣の認可を受け、公益社団法人)
歴代の会長として初代会長は柴谷貞雄氏(元阪急電鉄且ミ長)、そして1986年に私に協会の会員に入るよう進めて頂いたのが2代目会長であった横井克己氏(元松下冷機且ミ長)。その後、柴田俊治氏(元朝日放送且ミ長)となり、現在は萩尾千里氏(元轄総ロ会議場社長・元関西経済同友会理事)です。

仕事が趣味と思われていた私(実際そうですが)にそれ以外の時間を持ちなさいと当時の横井会長に言われて入会。しかし十二分な活動が出来ないダメ会員でした。それだけに何とかお役に立つことは出来ないか、これまでも常々考えていました。

「10年と言えば、10歳の子供が20歳の成人になるまでの長期間。それでもやり続けることが出来るのか」自問自答してみました。
「会社の費用で建てるのであれば、会社の実績状況如何で実現できない場合も出てくるかもしれないが、自分のお金であれば何とかやり繰りすれば出来るのではないか。」それが私の出した答えでした。でも意志が弱いのが人間。そこを何とかやり続ける為にと、大勢の人の前で宣言する事にしました。それがウォーターサミットでのセレモニーの場でした。宣言した限りは何としても続けなければならないと、軽い興奮を感じました。

おかげさまで2001年から毎年、アジア協会アジア友の会を通じて小学校に校舎を建て、2010年に10小学校に校舎が完成しました。その間、毎年校舎が出来る度に寄贈セレモニーに参加するよう要請がありましたが、さすがに仕事の関係で毎回は参加する事が出来ず、それでもこの10年間で2回訪れる事が出来ました。小学校を訪問する際はいつも多くの子供達や村の人達が手作りの日の丸の国旗を振り、あたたかく迎えてくれました。村では楽団などパレードがあり、少し照れた気持ちになりました。

(次回に続く)

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