代表取締役 湯川 剛

かつてカリスマ・ファンドマネージャーと呼ばれたF氏との定期朝食会の前日に、日本の水宅配の先駆者であるAジャパン社が倒産という情報が飛び込んできたので、早速その話題から朝食会が始まりました。2人共「Aジャパン社は別にしても今後OSGは、水宅配ビジネスを手がけるべきだ」との意見が合致し、Aジャパン社を通じて水宅配市場に参入するという話題でこの日の朝食会は終始しました。
海外市場においては香港上場会社T社と業務・資金提供をして中国市場に参入。
また日本国内においてはAジャパン社の再建に参画し、水宅配市場に参入する。
この2大テーマを私の最重要項目として、まずは水宅配ビジネスの情報収集を手始めに私自身も先頭切って動きました。

どのような原因でAジャパン社総本部が倒産したかは分かりませんが、市場からの需要がこの倒産劇でも衰えていないという事を知り、水宅配市場への参入への決断を更に強くしました。
何より、時は11月。
OSGにとって11月は「決起の月・挑戦の月」とも呼ばれ、特に11月11日は創立記念日と並んで重要な日にち。(詳細は第66回)

「よし、今月は11月。挑戦の月だ。水宅配ビジネス参入を決断するに相応しい!」とまさに「天の時だ」といわんばかりに自らを奮い立たせる理由を並べ、鼓舞していました。

一方でAジャパン社の民事再生に対する管財人が一転二転。そこにはAジャパン社が抱える複雑な要素があっての事だったようですが、それでも予定通りに民事再生が決まり管財人が決定されました。入札の結果は11月29日に出るとの事。話によると2桁の企業が名乗りを上げているという情報を耳にし、第1の目的であった「使用者であるお客様の不安解消」に対して少しはお役に立てたと自負しています。
勿論、OSGも多方面から検討しAジャパン社の価値等を考慮して入札に参加しました。

大きな数枚の葉に水の雫が描かれ、ナチュラルな印象を感じさせるAジャパン社のロゴデザインを、私は非常に気に入っていました。またネーミングもエレガントだと感じていました。
「水」は英語でウォーターといいますが、仏語ではアクア。最近では「東京湾アクアライン」やアクアカラー・アクアブルーといった水や水色を連想させる言葉として「アクア」という単語を使用したネーミングをよく目にします。なによりOSGにとって新事業となる水宅配ビジネスに対し、新鮮なイメージを感じさせるネーミングも心動かされる理由の1つでした。
それだけに日が増す程、「何としても自分の手でやりたい」という気持ちが高まってきました。

ただ少し気になる箇所がなかった訳ではありません。それはS商事が所有しているAジャパン社のプラント見学に行った時の事です。もう少し衛生的なイメージを持っていましたが、正直なところ「これでいいのか」という疑問が湧きました。ロゴや社名がもたらすイメージと似つかわしくない環境であった事が引っかかっていましたが、メーカー機能を保有する我社がもしAジャパン社の再建を行なうなら、この点については改善すればいいと思ったのです。むしろその方がバージョンアップし、既存の加盟店にも賛同を得られるのではないかと、まだ決定した訳でもないのに構想だけが膨れ上がっていました。

入札参加は11月26日に締切られ、11月29日に結果が出るとの事。
さぁ、どうなる。11月29日の結果は。
はたしてAジャパン社を通してOSGは水宅配市場に参入出来るのか。

(次回に続く)

ご意見、ご感想は下記まで
support@osg-nandemonet.co.jp