代表取締役 湯川 剛

2016年、明けましておめでとうございます。
いつも「人生はプラス思考で歩きましょう!」をご覧頂き、ありがとうございます。
昨年よりそれまでの月2回(1日・15日更新)から月3回(1日・10日・20日更新)の掲載は時間的に大変でしたが、無事休むことなく掲載できました。

4年後の2020年は、いよいよ東京オリンピック・パラリンピック開催。
そしてOSGは創立50周年を迎える訳です。

さて、元旦にはお正月らしい話題を掲載しています。今年は「お年玉」についてです。
私は毎年1月にお年玉を1000人分用意します。
創業当時からですので、今年で46年目を迎えます。当時は1000人分も用意していません。
1000人分は創立10年目からです。中身は46年間全く変わらず、千円札です。
お年玉はポチ袋には入れません。関西では一般的にお年玉袋の事をポチ袋と呼びます。

辞典によると「心づけ・祝儀」意味し、もっぱら京の舞妓さん等に渡していた祝儀袋の事であったとか。「ポチ」には「小さな」(これっぽち)という意味があり、「少ないですが」との謙虚な気持ちで渡していたのが始まりと書いてありました。

そういう意味では「ポチ袋」が適切だと思うのですが、私は「大入袋」に入れて渡しています。

さて、1000人分は必ず「1月中」に渡します。
まずはOSGで働く社員さんやパート・派遣の皆さんが優先的で、約500名。残り500名は日頃お世話になっている出入り業者の皆さんや向かいのビルの掃除のおばさん等、1月中に会う全ての人にお渡しします。
「受け取って頂く」という気持ちです。何故ならば、これは自分の為に行なっているからです。

全く無趣味な私は、あまり小遣いは使いません。使うとすれば、書籍代や社員さんとの食事等です。洋服も全国チェーン店で済ませます。しかも何年かに1着程度しか買いません。
趣味のウォーキングは、他のスポーツと比較してあまり費用はかかりません。
お年玉の為に毎月積立をします。

新年早々に「大入袋」と書いたお年玉を毎年受け取るのを楽しみにしておられる方もいます。中には40枚近い大入袋で、しかも中身の千円札をそのままにして持っている方もいます。
転勤されて、わざわざ新幹線の費用をかけて受け取りに来られる方もいて、恐縮しました。

しかし1ヶ月間に1000人の人と会うという事は、簡単なようでなかなか難しいのです。
当然、余る年もあります。その場合はどうするか。それはお寺に寄付(といってもお賽銭ですが)やボランティア団体に持って行きます。勿論、お寺の皆さんやボランティア団体の職員さんも「大入袋」を毎年楽しみにされています。

受け取るのが初めての方は最初、戸惑いますが、説明をすると殆どの方が受け取ってくれます。
しかし、過去に1人だけ受け取られなかった人がいました。
ある大手の素材メーカーに新年のご挨拶で訪問した時の事です。
最初に対応された課長さんに「ハイ、お年玉」と差し出すと「弊社ではこのようなものは受け取れません」と強く拒否。私も余り勧めるのもまずいと思い、大入袋を片付けました。
その後に副社長と営業本部長が入って来られ「いやぁ、湯川社長。今年もよろしくお願いします。今年も大入袋、楽しみです。」
「私は4年前の大入袋をそのまま持ってますよ」と見せてくれました。本来、課長さんにその場で渡せばよかったのですが、課長さんは営業本部長の話の後にすぐ出て行かれ、渡せず仕舞でした。

受け取られる方の殆どは「1000円」という現金を受け取っているのではないと思います。
新年早々の「大入袋」すなわち「縁起」を受け取りに来られているのです。
私が30代のある年に、地方銀行の頭取と新年に会う事になりました。
当時60代の頭取に30代の私が「お年玉です」と渡しました。そうすると頭取は「いやぁ~、嬉しいなぁ。この歳でお年玉を貰えるとは。ありがとう。このお年玉は明日の十日戎のお賽銭にして、OSGさんの繁栄を祈祷してきます」と言われたのは凄いなと思いました。

OSGの社員さんは本社勤務の場合、仕事始めの日に渡します。
詳しく調べた訳ではありませんが、弊社の社員さんは手帳に挟んでいる収集派とその日の昼食代に変わるランチ派があるようです。社員さんに「ランチ派か?」と訊ねたところ、「1000円のランチは豪華です」との事。こんなやり取りも楽しい一幕です。

(次回に続く)

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