代表取締役 湯川 剛

今回は水宅配事業中心に書きます。第287回(5月1日掲載)の続きです。
読んで頂いている方の中には中国の話が出たり、今回の水宅配の話が出たり、混乱されている方がおられるかもしれません。
01年にジャスダック上場後の決算で2つの課題を打ち出しました。
それが事業領域の拡大とグローバル化でした。
当時の私は2つの課題を自ら先頭に立ってやっていました。従来のOSGの業務に加えて新事業として水宅配事業への取り組み。そして中国への進出と、今振り返って見ても課題の全く違うテーマに取り組んでいたなと思います。
そんな2005年5月、今から11年前の話です。

アクアC社吹田プラントの中田支店長が旧アクアCジャパン社から移籍した開発部長と共に面談したいという電話があり、4月27日に会う事にしました。
但し、この面談の事は誰にも口外しないという条件付きでした。そういう条件なので大方の内容は察しが着いていましたが予想通り、主な話題は新生アクアC社の不満に終始しました。
倒産企業の殆どの場合、トップの責任は当然の事ながら、同時に幹部の人達にも一端の責任がない訳ではありません。そして彼らの殆どが旧アクアCジャパン社の幹部でした。

さて、紆余曲折はありましたが首都圏加盟店の契約が締結されました。契約日を大安の日という事で5月5日の休日にしました。いよいよOSGも現場の加盟店経営から水宅配事業の第一歩を踏み出す事になりました。
アクアC社の「OSGさんが本部経営に携わる為にも現場の加盟店経営から入って欲しい」という考え方に最終的に同意し、徐々にプラントの提案等をしていけばいいという判断でした。
アクアC社は、首都圏加盟店がライバルのアタック社に行かなかった事に安堵していました。5月14日には新木場にあるプラントを見学。続いて17日には馬場社長との面談。
この面談での内容は、殆どがアタック社への批判でした。恐らく契約した事で仲間意識がそうさせたのでしょう。そんな中「アクアC社の親会社であるミカンガスの赤澤社長からOSG幹部と3社会議をしたい」という申し出がありました。

翌日18日に加え、会議当日の昼にも、馬場社長と高山支社長との会議に対する打ち合わせがあり「それ程の準備が必要なのですか」と驚く程に、彼らは赤澤社長に気を使っていました。
5月21日、OSG側は私と5人の幹部が3社会議に参加しました。ミカンガスは赤澤社長他、数名の幹部が、そして新生アクアC社からは馬場社長・高山支社長の参加でした。

まず司会の高山支社長より、OSGがアクアC社の首都圏加盟店になった事に対し、本日の会議が開催されたとの内容の挨拶があり、改めて3社の紹介がありました。その後にミカンガスの赤澤社長から挨拶があり、「何故、水宅配事業に参加したのか」の説明とOSGが参加した事に対する謝辞がありました。私から旧アクアCジャパン社の倒産から今日に至るまでの話をし、馬場社長からは水宅配ビジネスについての抱負がありました。その後、攻略エリアについての意見がありましたが、本日は3社の顔合わせという事で終わりました。

その日の夕刻に赤澤社長の主催で品川駅前の老舗のグリルで懇親会が催されました。
いずれにしろ、ここまで来た以上、一緒になって水宅配業界のリーディングカンパニーになろうと3社幹部が共有しました。

ところが・・・。

(次回に続く)

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