代表取締役 湯川 剛

05年10月7日、大阪から移動した私は品川駅前のパシフィックホテルで五菱ナイロンの三田村役員と藤本塾長と昼食を取りました。その後4人組の内の2名が合流しました。
その席上で私は仮称ウォーターライフジャパン構想を話しました。

2000年3月に大手商社五井物産の社内ベンチャー事業として設立されたと言われる㈱アクアCジャパンですが、04年11月に倒産後、アクアCとアタックに枝分かれ。倒産したとはいえ既に5年の先行実績がある企業が存在する状況下、後発であるOSGはどのように進めていけば良いのか。私は「2つの戦略」について説明しました。

1つは同質化戦略です。
同質化戦略とは、先行企業が持つノウハウを模倣・活用し、それらに時間とコストはかけないやり方です。つまり先行企業であるアクアCジャパンが立案した内容に対して、改めてウォーターライフジャパンがゼロから取り組む事はしないという事です。
例えばアクアCジャパンが加盟金を300万円とするなら、同様にウォーターライフジャパンも300万円に設定するといった具合です。先行企業が恐らくコストと時間をかけて検討したであろう内容を模倣し活用する戦略が同質化戦略です。
しかし、それだと単に真似をしただけの企業、いわゆる二番煎じの企業だと言えます。それでは5年間先行している企業には追いつく事は出来なし、独自性を出す事は出来ません。

そこで2つ目の戦略となるのが「差別化戦略」です。
水宅配事業のようなストックビジネスは、先行企業が優位である事は間違いありません。
もしアクアCジャパンが倒産せず、あのまま成長していたならば日本の水宅配事業のガリバー企業になっていたでしょう。それ程、先行企業は優位なのです。しかし先行企業にも強みばかりではなくアキレス腱もあります。その弱点とは、引き返せないという事です。ここに私は目を着けました。それがプラントです。
まず日本製であり、クリーンルームも安全基準も含めて日本基準を採用し、圧倒的な差別化を図る事を伝えました。
今後、普及が高くなれば成る程、どのような施設で水を製造しているのかが重要な鍵になります。即ち「食の安全」です。この差別化こそが我々の生きる道だと説明しました。

我々は当時、水関連事業として35年の歴史がある訳です。水関連専門企業が作り出す水宅配事業とは、こういうものであると説明した訳です。そこに時間とコストをかけるのです。

この2大戦略「同質化戦略・差別化戦略」をもってOSG独自の水宅配事業に後発メーカーながら参入する事の方向性をこの日、初めて説明しました。

(次回に続く)

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