代表取締役 湯川 剛

前々回までのお話は「JF社との業務提携から弊社のミスで一旦業務提携解消。その後再度資本提携」までの二転三転のお話をしました。更に数年後にJF社は第7番目のプラントを建設という経過についてお話ししました。
そこで改めて第1号から第6号プラントまでの経緯を掲載しています。前回は第1号プラントと第2号プラント誕生のお話をしました。いろいろな方々の協力の下に完成する訳です。
さて今回は第3号プラントと第4号プラント誕生についてお話します。

WN(ウォーターネット)の3回目の事業説明会は仙台で開催されました。
その時に参加して頂いたのが、地元でプロパンガス事業を手掛けておられた菅原社長です。説明会後、すぐさま加盟店になって頂きました。2006年12月の事です。そのわずか3か月後の07年2月に仙台市内でプラント建設を決断して頂きました。
加盟店様として最初のプラントです。同時に東北エリアの最初のプラントでもあります。このプラント建設は、私に大きな勇気を与えて頂きました。
当時は埼玉・川越から東北エリアに採算を度外視した輸送対応でした。よって経済的な視点から考えれば長く続ける事は出来ません。東北エリアでのプラント建設は悲願でもありました。その時に「プラントを建設しましょう」というその決断に言葉では言い表すことの出来ない程の勇気を頂いたのです。なぜならばWNとしてのプラント実績がない中での決断です。

菅原社長は宮城県の某市で市長を2期務めた経歴の持ち主。市長時代には水道水事業の実態も十二分に把握され、水道水に対して高い見識をもっておられました。この水宅配事業に対しては単にビジネスだけで参加された訳ではありません。
環境を考えるリサイクル・リターナブル・リデュース等の循環型社会に対する考え方も一早く理解されておられました。
菅原社長は地域でシェアナンバーワンのプロパンガス事業や有名な外食FCを経営されていたので経営者としての先見の目と決断の速さはWN担当者を驚かせました。

そのWN担当者は今も当時の事を鮮明に覚えているとの事です。
『事業説明会の時、WNのエリアライセンスチェーンの仕組みを説明した時に、加盟店になるとそのエリアの占有権を持てると話した際に、「これは凄いシステムですよ!FCビジネスで一番難しいのは競合他社で無く、同じ本部の出店です。WNの仕組みは、その心配が無い!」と熱く語って契約頂きました。実は、創業間もないWNの営業の方がよく分かっておらず、この社長の言葉によって気づかされ、以後のセールストークに大変役立ちました』

そういう意味においては四国中央プラントの誕生もそうです。
四国中央プラントの鈴木社長との出会いも見えない絆の糸でつながっていたような気持ちです。鈴木社長も四国で地域ナンバーワンのLPガス事業を経営されておられました。
同時に昭和シェル石油ガスの全国の販売店会会長を長きにわたり貢献されています。
また大学を卒業されてから県庁に勤められている経歴の持ち主です。それだけに幅広い見識の経営者です。ここのところは菅原社長と共通のところがあります。
WN担当者の当時の報告でもその事がよくわかります。
『初めてお会いした時に「第二次エネルギー革命の時にガスだけに頼っていては生き残れない」と当時、まだまだ普及していない太陽光発電や一般家庭への警備システムの販売や既に他社の水宅配ビジネスもやっておられました』との報告でした。
元々地元では大手電力会社がアクアC社の加盟店であり、鈴木社長はその取次店をされていたとの事です。しかしそのような立場ではビジネスを大きくする事が出来ないとWNに移籍された訳です。
事業意欲がある鈴木社長にとって、取次店という立場では水宅配ビジネスに十二分な力が発揮出来ないと思われたのかもしれません。半官半民のような大手電力会社の下でこの仕事に甘んじているような性格でもありませんでした。
「このビジネスは絶対に伸びる。そして地域の方々のお役に立てる」当時のプラント建設の申請書に担当者はそのように書いてありました。そして07年7月31日、暑い真夏日にプラントのオープニングセレモニーが開催されました。

私としては四国中国という拠点にプラントが建設してもらえれば、どれだけ採算度外視の輸送が助かるか、目に見えて明らかです。だからと言ってそう簡単に「プラントを建ててあげましょう」という事はないのです。でも現れてくれました。

仙台にプラントが出来る!この報告を聞いた時、飛び上がって喜びました。
同じように、四国にプラントが出来る!の報告の時も同じです。
それはプラント建設が出来る事よりもそのような人々との出会いに対する喜びです。
改めて事業は決して一人で立ち上げられるものではなく、多くの仲間によって成り立っていくのだと気づかされました。

このようにして全国にプラントが出来る訳です。

次回は第5号プラントから第6号プラント誕生までをお話しします。

(次回に続く)

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