代表取締役 湯川 剛

2013年が明けました。
1月4日 8時。幹部・上席管理職ミーティング。
9時からの初出式の1時間前に東西の幹部・上席管理職だけのテレビミーティングがありました。10分間だけです。そこで私は下記の話をしました。
「明けましておめでとうございます。今年は皆さん方の年ではありません。勿論、私達の年でもありません。今年は私の年です」いきなり私の挨拶の内容に、参加の皆さんはキョトンとしていました。大阪から出席した私は東京の上席管理職の皆さんの顔の表情がテレビからも分かりました。話は続きます。
「今年は皆さん方の年ではありません。勿論、私達の年でもありません。今年は私の年です。もう一度言います。YOUの年でもなければ、WEの年でもないのです。
今年は私の年です。ME(ミー)の年です。今年は巳年です」
新年早々、何を言うのかと参加者の皆さんはウケない私のギャグに苦笑しながら聞いていました。わずか10分ですが、2013年のトップから幹部への最初の挨拶が、そんな形でスタートしました。「今年も明るい年でいこう。嫌な事があっても前向きで明るくいきましょう」が私のウケないギャグから新年のメッセージでした。

こうして2013年が始まりました。
その年も初出式が終わった後で本社では恒例の「お年玉」を配りました。
ところが創業以来1970年から続けて43年で初めての「お年玉事件」が起こりました。

OSGは原則「第1金曜日」が役員会になっています。1月4日(金)がこの日になります。
午前中が初出式の為、この日は16時から役員会が開催され18時30分から役員・幹部の合同新年会が開催されました。社外役員の皆さんも参加して貰いました。毎年、幹部が初出式に出席した後、全国の社員さんに渡すお年玉を預かる訳です。新年会も終わりになりました。新年会場を出たある幹部が「あれ、預かったお年玉がどこかにいった」というではありませんか。
すぐさまお店に戻ったところで「ない」との事です。それぞれの幹部が部署毎に預かっているのですが、その1つが紛失したとの事です。76人分のお年玉です。
これを私は「13年度お年玉紛失事件」と勝手に呼んでいます。
さぁ、どうするのか。
まず、お店には必要以上の質問はしませんでした。お年玉を紛失したとも言いませんでした。お正月早々、こちらの管理ミスで起こった事です。お年玉の紛失が問題ではありません。管理ミスが問題なのです。社員さんに渡す大切なお年玉をどのように取り扱ったのかが問題なのです。
問題は誰が負担するのかです。さすがに紛失した幹部も「すみません、会長。もう一度76人のお年玉を用意して頂けますか」とは言えません。当然お金も必要ですが、まずお年玉を入れる「大入袋」が必要になります。干支のゴム印も必要です。
結果的には社長以下役員で負担をしました。勿論、お年玉を入れる大入袋を用意する為に時間がかかり、76人の社員さんにはかなり時間がかかって届いた訳です。
この年のお年玉76人分の実際のお金は私から出した訳ではありません。毎年それぞれの部署の責任者が代表で「今年もお年玉をありがとうございます」のメールが入りましたが、76人分のそれぞれの代表者のお礼のメールはこのような事情があった事は知りません。

2013年。今年も何やら波乱万丈な予感がする「私(ME)の年」でした。

 

【追記/「緊急事態宣言」での株主総会】
「緊急事態宣言」の最中、2020年4月24日大阪本社9階会議室にて午前10時より、第50期株主総会が開催されました。

毎年、株主様の参加数が増えて8階会議室からもテレビにて株主総会に参加頂ける様にしていました。ところが今年は状況が違います。「緊急事態宣言」にて「外出自粛」が強く言われています。
しかし「株主総会」は規定上開催しなくてはなりません。

関係者に他社の事例を確認すると通常の20%前後の参加人数との事です。
その計算でいくと20名前後の株主様が参加される事が予想されましたが、実際のところ当日にならないとわかりません。
当日は、通常より株主様同士の前後左右の距離を空けなくてはならず、9階会議室とは別に準備しました。

結果的には株主様15名に社員持株会の社員さん18名の参加で株主総会が定刻通り開催されました。
時節柄、通常より進行を簡潔にする事を司会者から伝え、株主様に了解して頂きました。
その結果、総会そのものは15分位で終了しました。

この後に私から毎回、株主総会が無事に終了した事へのお礼や今後の事業計画などを説明する時間を設けています。しかし今年は事情を考慮し、今後の事業計画などの発表はなくし「創立50周年を迎えてのお礼」を申し上げました。
同時に「創立50周年記念をコロナショックの手荒い歓迎を受けた」と説明し「ならばOSGらしい50周年記念を行う」と「貢献・告知・元気」の3大行動を説明しました。

最後に株主様へ「3大行動を創立50周年の記念事業として、来年の株主総会には、是非ともお元気で、是非とも参加して下さい」と言い、私はなんとした事か拳を強く握り右腕を高く上げて「やるぞ!」と感極まってやってしまいました。
すると株主様全員が同じ様に右腕を上げてマスク越しに「オー!」と応えて頂きました。株主様から「創立50周年記念事業を3大行動でやりきる」事の承認を得た瞬間です。全員です。感動です!

過去、最少参加人数の株主総会でありましたが、最高の熱い第50期株主総会でした。
株主の皆様、本当にありがとうございました。
創立50周年記念に相応しい株主総会でした。心から感謝致します。

(次回に続く)

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