代表取締役 湯川 剛

2019年6月10日月曜日。
私はこの日、銀座仁志川役員会に出席する為、大阪から東京に移動しました。
OSGグループの役員会開催は「第1金曜日」と定例化していますが、当時の銀座仁志川役員会の開催日時は、まだ明確に定まっていませんでした。理由は簡単で、私と髙橋社長のスケジュールによって毎月変わります。この日も15時からの開催でした。
この日の役員会での発言について、私はよく覚えています。『「ガイアの夜明け」の取材が決まった2月18日21時の私と髙橋社長の電話のやり取り』を話しました。
『私は、周りから凄いねと言われる「食パン専門店」を作るのではありません。私は、周りから凄いねと言われる「運営会社」を作る為に頑張ります』と言い、『これからも髙橋社長が「銀座に志かわ」の顔になってもらい、私は裏方に徹します』という話を披露しました。髙橋社長は私の話を受けて、初めて「可能なら上場したいですね」と私に話しました。「上場」とは夢のある話です。同時に、難しい話です。でも、夢はあった方がいいです。
この日の役員会で2月18日の2人の会話を披露したのは、その後に「銀座に志かわの組織」を更に強化しなければいけない事を話す為です。この時の議題は、役員会は原則第2月曜日開催として、半年後に見直す事を決めました。また「オーナー会開催」や「社員教育」等が議題に挙がり、いずれも「銀座に志かわ」ブランド構築の重要性を話しました。

また、今後の全国から集まる研修に備え、銀座本店の地下1階に研修の為の工房を設置する事も決まりました。この日の役員会は、将来の「銀座に志かわ」を見据えて極めて重要な会議でした。また、私は1人でも多くの出向社員を入れてもらえないか、とOSGの社長に依頼しました。

慌ただしく「銀座に志かわ」全国出店に向けてバタバタしている中、私の心が和む嬉しいニュースが飛び込んできました。それは、来年に迎える「OSG創立50周年記念事業」として、私の私財にて製作した映画「セカイイチオイシイ水(セカミズ)」(第511回:「セカミズ」)がフィリピン日本映画祭に出展する事が決まったとの事です。他に、あの有名な是枝裕和監督の「万引き家族」も出展との事です。ご承知のように「万引き家族」は、第71回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した大ヒット映画です。「万引き家族」と「セカミズ」とは雲泥の差ですが、フィリピン日本映画祭で同じように扱っていただいた事は、私にとって予想外の展開であり喜びでした。

ただ、この「喜び」は一瞬の事でありますが、この一瞬の喜びの為に映画構想から準備、そして撮影等、具体的な行動等を考えると、何十年という時間を費やして得た「一瞬の喜び」です。そんなものです。「上場したい」為には、その何百倍もの努力が求められるわけですが、今のところは「夢」としてこれに向かってスタートする6月の役員会でした。

次回、4月10日に掲載します。

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