「思いは実現する」という言葉を実験するように、毎日「会社を作ろう」と念いを繰り返しました。はたして実現出来るのか・・・。
そんなある日、上司から1本の電話がかかってきました。それはまさに驚きの電話でした。
その話は後にするとして、私は本を読む楽しみと本から与えられる感動で、1週間に1度は書店に足を運ぶようになりました。そんな中で駆け出し時代の私に影響を与えたもう1冊の本があります。それは複写機器のリコーや三愛石油で知られているリコー三愛グループの創業者である市村清社長の著書です。市村社長は明治33年(1900年)生まれですので、私とは47歳の差があり、正直その当時の私は市村清社長が偉大な経営者だという認識はあまりありませんでしたし、顔すら知りませんでした。なにせ私たちの時代は「経営の神様」松下幸之助さん時代でしたので・・・。ちなみに幸之助さんに関する書籍なら50冊以上は読んだと思いますが、これは殆ど経営者になってからです。
さて市村清社長の書籍に興味を持ったのはこんな理由があります。本によりますと〜同氏が富国生命の生命保険のセールスマン時代に、68日間契約が取れず夜逃げまで考えるが、夫人の激励で奮起し、遂に69日目で契約を取る。その後成績が急速に伸び、全国ナンバーワンのセールスマンにまでなる〜とのストーリーでした。
90日間も契約が取れずにいた私には大変興味深く、親近感の持てる内容でした。それから以降、私は「せめて大阪で三愛のような会社を興したい。創立するなら社名は大阪三愛だ」と決め、名刺の裏に「株式会社大阪三愛 社長 湯川 剛」と書いた訳です。
(次回に続く)
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