ところが、いざ具体的に取り組もうとすると、いろいろな問題が目の前に突きつけられました。早い話が「資金」の問題です。将来の夢として「会社をやるぞ」と言うだけの段階では、気持ちが優先である為に、あまり具体的な問題にも目が行かなかったというべきでしょうか。
しかし実際に「会社を設立する」となると、そんな簡単に事が進むものではありませんでした。
資本金をどうやって工面するか。父親の借金を返済している最中であるため、その壁はすぐに大きく目の前に立ちはだかりました。場所も社員も、全てはこの資金の有無にかかっているのです。貸室の敷金やわずかばかりの備品と電話加入、そして当面の運転資金等、なかなか手強い問題ばかりでした。
抱える問題の全てが、資金の確保によって解決出来る。
「信念の魔術」という1冊の本を持って、その教えに従って会社を設立するよりも、"金持ち父さん"を持って会社を設立する方がどれほど近道だろう、とも思いました(笑)。「信念の魔術の人体実験をしているのだ」と友人に公言する一方で、「信念の魔術で会社を設立出来るものではない」とのアドバイスに、妙に説得力を感じもしました。でも・・・出来るのです。
そしてもうひとつ、忘れてはならないのが"金持ち父さん"の援助で会社を設立しても、それは本当の自立ではないという事です。
資金がないだけでなく、人もいない、信用もない、そして何よりも経験がない。でもそんなマイナス要因に嘆く暇があるなら、自分に何が出来るかとプラス思考で考える時間を作り、そしてこれを乗り切ってこそ社長としての最低条件がクリア出来るのだと思いました。
(次回に続く)
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