2002年5月に入りました。
4月の言葉が「人間の能力は、右肩上がりの天井知らず」でした。
5月の言葉は「ネアカ のびのび へこたれず」です。
ちなみに6月の言葉は「へこむな くさるな あきらめるな」
いずれにせよ、OSGは、こういう言葉が好きらしいです。
「社内は勿論、お取引先様やお客様に元気で明るさの菌を撒き散らそう」が5月のゴールデンウィーク前の全体朝礼でのスピーチです
株主総会も終え、これで株式上場の一通りのセレモニーは終わったような感じがしました。
しかし相変わらず、証券会社らの勧めによって、IR活動として5月21日:東京会場、22日:大阪会場、23日:名古屋会場と個人投資家向け説明会が次々と開催されました。
以前にも書きましたが、そんな多忙な中で「是非ともカンボジアの小学校寄贈でのセレモニーに参加して欲しい」と招待を受けました。過去に何度も招待の話があり、その都度、時間がないことを理由にお断りしてきました。しかし今回はアジア協会からの強いすすめもあり、3泊4日のカンボジア訪問をしました。この時の3泊4日の子供達の笑顔は、私の心を癒してくれました。(詳しくは第223回に掲載)
5月15日、カリスマファンドマネージャーと呼ばれるF氏が弊社の川越工場見学の為、来社。その時「IRと株価」についての話を聞きました。
「湯川さん、IRの成果とは株価が上がることではない。IRとは投資家や市場との対話であります。よって双方向でなくてはならない。」
私より20歳も年下なF氏からの話に、私は一生懸命メモを取りました。
「湯川さん、株価の見方について説明しましょう。株価がついている限り、その株価が正しいと尊重しましょう。正しいとの前提で”何故、この株価がついているのか”を考えなくてはならない。何が株価のメッセージなのかを知る。例えば、米国の経済停滞とOSG株価は直接関係はしない。しかし株と世界的に連動しているものもある。よって現在の株価は、何が要因としてついているのか、そのメッセージを分析する。
しかし同時に現代の株価は正しくないと見る目も必要。両方の目で考える人は、実は少ない。株のメッセージを正しく見ることが大事。企業価値より株価が上にある。または下にある。如何にこの差を縮められるかがテーマ。
我が社の正常な株価はどうか。それをPERで見る。同じ程度の成長率の企業(多業種)との比較も株価判断材料となる。
IR活動は、株価上昇につながる。しかし多くは株価というものは企業価値より下にある。純資産を下回っているこのような企業はいずれ株価は下がっていくと予測される」(当時のメモより)
以前も言いましたが、このF氏とは後々、私の事業に関係する間柄になり、その結果私を右往左往させるような存在になるとはこの時、思ってもいませんでした。
(次回に続く)
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