代表取締役 湯川 剛

8回連続(第296~303回)で中国ビジネスの話が続きました。この回より約3ヶ月ぶりに水宅配ビジネスについてお話します。第295回の続きです。

05年の春から水宅配ビジネス参入に対し、アクアCを通じて行なう方向で進んでいました。
アクアCの親会社ミカンガスが倒産したアクアCジャパンの事業譲渡を受け、管財人の仲介でOSGはアクアCのブランドを掲げ、水宅配ビジネスの第一歩を踏み出しました。ポジションはアクアC本部のサブ本部として、また首都圏加盟店としてのスタートでした。当初は加盟店になる等の構想は無かったのですが、アクアCジャパンと枝分かれしたアタックにその加盟店を絶対に取られたくないという理由から、アタック阻止の為の加盟店加入でした。
加盟店になった限りはアクアCナンバー1の加盟店になる。また本部と協調する加盟店の見本になる。そんな思いを抱いて第1回加盟店会合に参加したのです。
会合の場では新規加入の加盟店として、本部を擁護する内容の発言をしました。ところがこれが裏目に出てアクアCから「OSGは外す」という青天の霹靂のような事態になった経過は前回までの通りです。

私は水宅配事業において大きな決断をしなければならなくなりました。
私は改めてOSGで水宅配事業を立ち上げるべきだと、アクアCの方向転換を機に強い気持ちが沸々と湧いてきました。

そんな矢先に突然、アクアCの幹部達から私と会いたいという連絡が入りました。彼らは以前にもお話しましたようにアクアCジャパンからアクアCに移籍したメンバーです。
統括責任者・開発部長・建築・FC・直営・コールセンター等、総勢7名が私の心を見透かすように「OSGで水宅配を立ち上げないか」というのです。しかもプラント施工やプラントメンテナンス業務を一手に引き受けている会社社長も我々と同じ考えだとも言います。
彼らの言葉を借りれば「水宅配ビジネスの部門責任者が揃っている。しかもプラント施工の社長も協力すると言っている。更にOSGが立ち上げれば何店かの加盟店もついてくる」との事でした。彼らの考え方の根本には、現アクアCへの不満がありました。その不満をOSGに委ねる事で解消したいと思っているようでした。正直、あまり健全的ではありません。
旧アクアCジャパンから引き継ぎ、彼らが持つ能力の重要度も考え、次回の会合を約束してその時は別れました。今日1日が目まぐるしい1日であり、今後、水宅配ビジネスがどのようになっていくかは、この時、知る由もありませんが、6月28日は私にとって忘れられない日になった事は間違いありません。

私の当時の日記には
「6月28日夕方5時 高山支社長より『本部はOSGを切る筈』との想定外の電話を受けた。1時間後の6時にOSGを切ると言った会社の別のメンバーから『OSGで水宅配を立ち上げないか』との提案。まるで私の心を弄ぶような話だ。乗るか反るか、凄い展開になってきた」

いずれにしろ、どの業界にもあるだろう草創期の混乱とは、こんなものか。

(次回に続く)

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