3月に入り、ウォーターネット設立に対して更に動きが活発になりました。
この水宅配ビジネスは如何に配達・運搬費用を抑えるかに掛かっています。西日本エリアを大阪のプラントでカバーするにしても、九州まで水を運搬すれば採算が取れない事くらいは分かります。その為にも九州エリアに何としても早急にプラントを建てなければなりません。
私は3月6日にOSGの取引先様で九州のあるLPGガス販売会社の社長とウォーターネットについて話をする為に九州に飛びました。
「水製品ができ、サーバーもできたならば発注しても良い」との確約を貰い、大量注文して貰いました。翌日、隣の県にプラントを建設しても良いというオーナーがいるので紹介したいという事を聞き、喜んで移動。実際、面談してみると全く違った話であり、少しがっかりしましたがこんな事で一々憂いていては新事業の確立など出来ないので、数分足らずで気持ちをリセットして次の案件に向かって動きました。
九州出張の翌日には東京に移動して藤本さんや石塚さんとも打ち合わせ。お二人は実働部隊ではないので、具体的な事は私が動いていました。共にメディア等にも登場している関係上、私には無いネットワークの広さや知名度をこのウォーターネットに活かして貰おうと担当を区分けしていました。当然の事ながら本業はファンド関係なのでいずれその力も発揮して貰おうと思っていました。
ウォーターネットの広告も私が担当しました。というよりは石塚さんらにお願いすると、驚くような金額が掛かる為、私の方で動きました。当時、OSGのCMに、女優の紺野美紗子さんを採用していましたので、ウォーターネットの広告イメージにも協力して貰いました。また水宅配ビジネスとアントニオ猪木のイメージには自信はありませんでしたが、ここはまず知名度抜群な猪木さんにも協力して貰いCMに登場してくれるよう確約を取り付けました。
たぶん私が全権を持ってワンマンでやっていなければ、ウォーターネットの誕生が数年は、遅れたかもしれません。「全ては私が責任を取る」そんな気持ちが私を突き動かしていたのだと思います。当時の日記を見ると家族との食事を含めてプライベートで食事を取る事は殆ど無く、朝のモーニングコーヒーを利用しての打ち合わせから、毎日がランチミーティングであり、ビジネスディナーでの打ち合わせでした。この時期は中国事業どころではなかったのです。
この時期は私にとって「ウォーターネット夜明け前」の感じでした。
そして私達は全国に向けてウォーターネット事業説明会を開始する事になりました。
まずは3月15日、プレス発表を行ないました。スターの石塚さんも出席してくれました。
さすがに華やかです。新聞記者の人達の扱いも違います。
そしてウォーターネット事業説明会が下記のように決まりました。
3月23日、東北エリア加盟店を確保する為に仙台でWN事業説明会。
3月24日、首都圏・関東エリア加盟店を確保する為に東京でWN事業説明会。
3月27日、関西エリア加盟店を確保する為に大阪でWN事業説明会。
3月28日、中国・四国エリア加盟店を確保する為に広島でWN事業説明会。
3月29日、九州エリア加盟店を確保する為に福岡でWN事業説明会。
3月30日、東海・中部エリア加盟店確保する為に名古屋でWN事業説明会。
以上のように6会場で第1回目のウォーターネット事業説明会を開催する事になりました。
会場はOSG所有のビルか、住友商事の拠点を使用しました。当時、取引をしていた住友商事の会場にこだわったのは、倒産したアクアCジャパンが急成長したのは日本5大商社の1つである五井物産がバックについていたのは周知の事実です。
それに倣って住友商事にお願いした次第で、如何に私の思考回路が単純な発想かという事です。すなわち「2つの戦略」の「同質化戦略」の具体的な実践です。
その結果、事前予想では全国で100社も集まれば大成功と思っていましたが、以下の通り、第1回としてはまずますの成果でした。
仙台会場7社8名。東京会場33社41名。大阪会場40社48名。広島会場9社11名。
福岡会場21社28名。名古屋会場19社25名。合計129社161名。
特に石塚さんが登場した東京会場・大阪会場はほぼ席が埋まっていました。さすが話題の石塚さんでした。更に事業説明会だけでなく、詳しい内容を聞きたいという面談依頼が、参加企業の3分の1に当たる43社という反響でした。
こうしてウォーターネットは日本の水宅配業界へのデビューに更に一歩前進するのでした。
(次回に続く)
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