話は戻りますが、全国に向けてウォーターネット事業説明会の準備に慌しくしていた最中に、1本の電話が入りました。OSGの大手取引先で日本を代表するLPG企業の岩村産業で、かつて営業本部長をしていた粟山氏からの電話です。粟山氏は2000年キャンペーンでOSG製品を大きく取扱って頂き、恩義のある方でした。わずか1期で営業本部長を辞任。営業本部長1期は、過去にその事例はなく周囲の人を驚かせました。社内で何があったのか分かりませんがその後、岩村産業関連グループの運送会社の社長に就任。この運送会社で水宅配ビジネスを手がけたのが粟山社長でした。その粟山社長からの電話です。

3月10日、OSG本社に近い帝国ホテルで会う事になりました。
用件は、当然の事ながらウォーターネットに対する情報収集です。粟山社長の水宅配ビジネスはウォーターネットと同じくツーウェイ方式で使用するボトルは回収し、循環型社会に適したリターナブル方式です。(3R=リサイクル・リデュース・リターナブル)
天然ミネラルウォーターと地下水・水道水を純水にろ過をしたミネラルウォーターの違いはあれ、徹底的な環境対策の水宅配ビジネスにおいては、同じ思想でした。ただ富士山から全国に発送するという事は運搬燃費を大量に使用する為、我々の将来図であるプラントから1時間以内での発送において、燃費を極力使用しないというトータル的な環境対策には違いがありました。いずれにしろ粟山社長がその違いを認め、ウォーターネットに興味があるとの話しでした。

そこで粟山社長から「リターナブル方式は社会にとってなぜ重要なのか」という勉強会をウォーターネットメンバーに向けて勉強会を開催してもいい。との申し出から、5月13日に開催する事になりました。このように多くの人達がウォーターネットに協力して貰える事に感謝していました。更に粟山社長の存在がある問題で大きな協力を得ました。その問題とはミネラルウォーターを入れる容器、ガロンボトルに対してです。

4月5日にミネラルウォーターを入れるガロンボトルの容器製造会社であるマガキ化成の間垣社長とOSG本社で面談の際の話です。
以前にも言いましたがこのマガキ化成は日本で唯一、ガロンボトルを製造している関係から非常に強気な社長でした。(第314回記載)
6月に水製品を九州に送る準備として、ガロンボトルの確保もしなくてはなりません。
間垣社長は2人の社員さんを連れてやってこられました。1人は新入社員との事です。
私も資材担当者2人を同席させて、OSG本社会議室で商談しました。
数量と価格の交渉をしている最中に突然「やめた、やめた。本日の商談はやめた」といって立ち上がりました。
我々は驚き「何か気分の悪い事を言ったのなら謝罪するが、本日はとりあえず6月以降に水を輸送しなければ相手方に迷惑が掛かる。相手側は6月に向けて5月より販売キャンペーンを行なっている。何としても本日中にこの話を決めておかなければ、資材担当者も困るので私が直々にお願いの為に参加している」との内容を伝えましたが聞かず、会議室から出ようとしました。
そこで私は開けようとしたドアを閉めようとしたところ「監禁だ、監禁だ」と言われたので驚き、出る事を制止する為に胸のところに手を当てたところ「暴力だ、暴力だ」と大声で言われました。私は驚くばかりでした。
やむを得ず、この場を収める為に土下座をしました。

こんな理不尽な事態に私が土下座などする必要はありません。ただ日本で唯一、この会社のみがガロンボトルを作っているという現実に対し、止むに止まれずの土下座でした。

ところが・・・

(次回に続く)

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