Y課長: 「すまん、湯川君。あの話はなかった事にしてくれ。」
湯川 : 「えっ!どうしてですか。Y課長は賛同されていたじゃないですか。」
Y課長: 「・・・」
湯川 : 「理由は企画内容ですか」
Y課長: 「企画はいいよ。」
湯川 : 「じゃぁ、どうしてですか」
Y課長: 「・・・」
湯川 : 「理由がなければ、帰れません。企画がいいのなら、尚更です。理由を教えて下さい」
Y課長: 「・・・」
湯川 : 「企画がいいのなら、何故ダメなんですか。何か理由が欲しいです。でないと帰れません。」
Y課長: 「分かった。絶対に気を悪くしてくれるなよ、湯川君」
湯川 : 「大丈夫です。言って下さい。お願いします、Y課長。」
Y課長: 「君のところの会社は雑居ビルに入っているな。ウチはああいう雑居ビルに入っているところとは取引出来ないんだ。」
湯川 : 「・・・それが理由ですか。わかりました。もっと早く言って貰えれば良かったのに・・・。もっと別の理由があるのかと思いました。」
Y課長: 「オレ個人としては、そんなこと、関係ないと思うけどな。」
湯川 : 「イヤ、仕方がありません。ありがとうございます。」
そんな会話であったと思います。
落胆した顔は見せずに、次回にまたチャンスがあればよろしくお願いしますと告げて、部屋を後にしました。社を訪問した時とは打って変って廊下の暗かった事。階段や空間が重くのしかかった気持ちで、帰った訳です。朝、社員さんが元気に送り出してくれた笑顔が、更に気を重くさせていました。
「あぁ、毎日あんな朝礼、やらなきゃ良かった・・・。」
(次回に続く)
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