「中国全土の健康食品販売会社を調査する」事を目的に中国政府は「100日間業務停止」させました。中国らしい政策です。まじめに扱っている会社も、ただ「健康食品」を扱っているというだけの理由で「100日間業務停止」になります。勿論、このニュースは中国全土にテレビ・新聞、更にネットニュースで大々的に取り上げられました。それに伴ってそれまで買っていた顧客から各代理店に返品依頼が殺到。「返品したい!返金してくれ!」と顧客が押し寄せてくる状態です。
顧客を無視した販売によって膨大な利益を得た経営者は、次々と高級マンションや高級車を手に入れていました。恐らく、この押し寄せる返品依頼殺到の様を目の当たりにする事で自分の行なった事を自覚した事でしょう。100日間の業務停止により、社員は職場を離脱。また顧客への返金に応えられなくなった代理店は倒産や破産の道を歩む訳です。
しかしながら私には、経営者達は自覚していたとしても、あまり反省や悔い改めているようには見えず、むしろ「ツイていない」と思っている経営者が多かったように思います。
中国人はよく「上に政策あれば下に対策あり」という言葉を使います。今回のような厳しい政策があると必ず抜け道を考える訳です。そこが中国人のタフなところかもしれません。
代理店経営者の殆どが「健康食品の業務停止」を強いられ、一方で「水関連製品は業務停止の対象外」という内容であった為、慌てて我々に「アルカリイオン整水器」の問合せしてくる代理店が増えました。
問合せの内容はほぼ一様で「以前はアルカリイオン整水器を取り扱っていたが、ここ数年、健康食品に力を入れていた為、整水器の知識がない社員が多いのでもう一度、一から勉強し直したい」というものでした。
さて「経営者逮捕」の流れは、結果的に数社だけに留まりました。恐らく、中国政府が執った政策は「一罰百戒」の狙いがあったように思います。また「スケープゴート」的な逮捕劇だったのかもしれません。それだけに「ツイていない」「ツイていた」の感覚で根本的に反省をしているのかは疑問でした。数年前から何度となく「1年分もの大量一括販売は必ず問題視される」と警告にも似たアドバイスをしていたのですが、彼らから見れば「自分達が健康食品を扱う事によりアルカリイオン整水器の取り扱いが減少した事への批判」と受け止めていたのが大半だったのです。
この「健康食品ショック」や「業務停止100日間」が欧愛水基にどんな影響をもたらすか。
今回の事件をきっかけに原点回帰し、アルカリイオン整水器の販売が復活してくれるならばいいですが、その前に代理店が立ち直る気力も資金もなく、消滅する恐れもある訳です。
この状況下、欧愛水基は「健康食品ショック」をどのように生かすのか。
大打撃を受けた中国全土の代理店は、立ち直る事が出来るのか・・・・。
今から6年前の2015年のお話です。
【追記】
OSGコーポレーションは、2021年2月6日の取締役会にて新しい代表取締役社長の選任を決議しました。
翌7日の9時に東京証券取引所に下記の「代表取締役の異動に関するお知らせ」の開示を行ない、同時に記者クラブへのリリースを行ないました。またOSGコーポレーションのホームページにもアップされました。尚、取締役会では新しい取締役も選任されました。
前回の追記でお知らせしましたように大きな節目である「創立50周年」を経て、次の50年に向けて第一歩を人心一新で挑もうとの表れです。
この「人プラ」でも掲載されましたが、「2007年の60歳で社長を交代する」と当時45歳で宣言した通り、私は60歳で社長を退き、後を継いだ溝端社長は当時39歳でした。
誰が継ごうとも、私のような創業者の後は大変だったと思います。14年間、OSGの代表取締役として経営を担った溝端社長は今回、取締役副会長の立場で工場の改革に挑んでくれます。その改革の範囲には、今回掲載されている欧愛水基も含まれます。
さて、新社長の略歴は記載の通りです。
1994年入社。いわゆる就職氷河期の「平成6年組」です。平成6年組は、OSGだけでなく他の企業でも頑張り屋さんが多いと聞きます。水宅配のウォーターネットの経営を8年間、経験を積み、49歳でグループ親会社の新社長に就任。3代目としてOSGグループの舵取りを行なっていく訳です。100キロマラソンにも出場する社内でも有名なアスリート社長です。
創業100年に向け、新たな第一歩を踏み出しました。
中長期計画「第10次4ヶ年計画(2021年2月1日~2024年1月31日)」のテーマは「OSGの強みを活かして社会の問題を解決して行く」です。
山田新社長はSDGs時代に向けて環境教育・環境意識・環境保全に関する分野において「ステハジ」というロゴ等を商標登録したり、また環境省主催の官民一体熱中症予防プロジェクトにも積極的に取り組み6年連続最優秀賞を受賞している仕掛け人でもあります。
これからの「脱炭素社会」すなわち地球温暖化につながる温室効果ガスの排出をゼロにする為の世界的課題に向けて、OSGはどのような分野で貢献・運営しなければならないのか。過去50年の延長線に創業100年があるのではなく、全く新しい取り組みをしなければなりません。このような時代に経営を任された訳です。
これからは社員さんやお取引先様、お客様更に株主様ら、ステークホルダーの皆様に安心して経営を任せて頂けるよう、私も全力で支えてまいります。
山田新社長をよろしくご指導ご鞭撻の程、お願い致します。
氏 名 | 新 役 職 | 現 役 職 |
溝 端 雅 敏 (みぞばた まさとし) |
取締役副会長 | 代表取締役社長 |
山 田 啓 輔 (やまだ けいすけ) |
代表取締役社長 | 取締役 |
生年月日 | 1971年10 月4日生 |
略歴 | 1994年4月 ㈱オーエスジーコーポレーション(現当社)入社 |
2003年8月 当社営業部長就任 | |
2011年2月 当社西日本担当営業本部長就任 | |
2013年3月 ㈱ウォーターネット代表取締役社長就任(現任) | |
2013年4月 当社取締役就任(現任) |
(次回に続く)
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