代表取締役 湯川 剛

前回にも掲載しましたが、17年1月31日11時過ぎ頃、M氏がお年玉のお礼と「生食パン」を持参しました。話によると「生食パンN社」は全国に拡大中であるとの事です。この日を含めて何度かM氏が「生食パン」を持ってきてくれましたが、その都度、管理本部の女子社員さんらに手渡していましたので、私自身、一度も口にする機会はありませんでした。よくよく考えてみると、午前11時すぎにパンを頂くのは当日のパンではないので前日の売り残ったパンを頂いているのかなと思いました。しかし2日目もおいしいとの事です。
私はM氏が帰った後に三重でベーカリー店を手広く経営している旧知の高橋社長に「生食パンN社」について電話をしました。
高橋社長の話によると、ベーカリー業界において「生食パン」というコンセプトは新たな市場であり、高橋社長の近くにも出店しているとの事です。
この日からちょうど1年後のM氏とのちょっとした会話が大きな転換を迎えるとはM氏も高橋社長も、もちろん私自身もこの時点ではわかっていません。

2月4日、恒例の冬の合宿が2日間行なわれました。この合宿の大きな課題は2点です。
ひとつは「創立50周年」に向けての事業計画であり、準備です。
ふたつ目はグローバル化において「アジア元年」に向けての事業計画です。

前者は「創立50周年記念式典」に向けて「プレミアム50事務局」が設立されました。
社員さん達が中心となって「創立50周年記念式典」及び記念事業が進められていきます。冬の合宿から半年後の夏合宿の8月5日・6日までに定期的な会議が行なわれていきます。そこでは「プレミアム50」のロゴイメージ等が検討されるとの事です。以前であれば私自身がプロジェクトチーム(事務局)の責任者となってさっさとやってしまうのですが、現在はそうはいきません。トップダウン方式ではなく、ボトムアップにて進めていきます。

例えばプレミアム50ロゴイメージを決めるにも報告書によると下記のような分類がありました。成長・拡大・共存・統率・進出・新たな取り組み・生命・使命・友好・笑顔・洗練・貢献等に分かれてのアンケートです。
また「作成したロゴをどのような場面で使用したいか」についても

① 名刺・ポスター・カレンダー・バッチ② ボールペン・クリアファイル・ウチワ
③ メンテジャンパー・ペットボトルラベル④ 社用車
⑤ CM・Web・SNS⑥アンケートハガキ
⑦ 商品の箱・新水生活⑧ オリンピック施設の看板広告
⑨ 直前の盛り上げ期間

更にロゴに入れたい色とその理由として

青:専門メーカー・地球・海赤:情熱
緑:大地・環境・エコ黒と赤:高級感
紫:活発の赤と抑制の青が重なった色。拡大のための冷静な考えと活発な動き

更にやってみたいイベント・企画
更に更に2022年までに達成させたい目標。
等の項目がずらりあります。
しかも上記のアンケートとは別に、幹部のアンケートがあり回答も上記のものとは違います。それらを8月の合宿発表までに15回程度の会議があるとの事です。

たぶん、この文章を読んでいる皆様には関心のない事ばかりだと思います。
正直、私から見ても何でそのような回りくどい事をするのだろうと内心思いました。「ロゴの色とその理由」や「ロゴをどのような場面で使用したいか」等のアンケートを取ったりしないで、さっさとトップが決めてトップダウンでやれば6か月にも及ぶ時間のコスト等は不必要と思うのですが・・・そうはいかなくなったのでしょうか。

もうひとつの課題である後者の「アジア元年」について説明します。
2002年2月1日にOSGは「グローバル化宣言」を行ないました。あれから15年を経ました。その間、2010年創立40周年のテーマ「中国・アジア、そして世界へ」の「アジア市場」を創立50周年までに構築しなくてはなりません。
弊社の社歌があります。その3番に「~理想は高く世界の海へ~♬」との歌詞があります。この社歌は創立10周年を記念して作りました。社員数がわずか50名足らずの時です。
その時から「世界に行くぞ」との気概だけはあったのでしょう。

いずれにしても3年後の創立50周年記念事業に向けてのキックオフがこの冬合宿の大きな課題でした。同時に私自身の立場も明確にしなければなりません。
先ほど書きましたが「私ならさっさと作り上げ、さっさと導入し、さっさと実行する」と思うのですが、そのようにいかなくなりました。若いリーダー達がこのOSGグループを引っ張っていく時に私は何を為すべきか。すなわち50周年に向けて、私自身が準備をしなければならない「私だけの合宿」がこの2日間、始まりました。

【追記】
この合宿で平成2年入社(1990年)組が、取締役営業本部長・取締役管理本部長に同時就任。
営業本部長は甲子園球児で「昭和の男」の熱血漢(男)です。

2017年合宿後の打ち上げコンパで、アントキノイノキが出演。盛り上げに一役買ってくれました。更にOSG恒例の下品だが人気のある現金コイン取りが始まりました。
500円・100円・50円・10円・5円・1円のコインの中に特別コインが入っていました。社員さん演じる司会者が、「特別コインを掴んだ社員さんにはド~ンと100ま~ん差し上げます!」に大盛り上がりでした。後から「100ま~ん」はベトナム貨幣の「ドン」だから「ド~ンと100ま~ん」との事です。その100万ドンを掴んだ社員さんは、円換算をするか、ベトナム貨幣100万ドンを受け取るかは自分で判断します。ちなみに100万ドンは日本円で約5,000円でした。社員さんが選んだのは、ベトナム貨幣の100万ドンでした。

(次回に続く)

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