OSGがコロナショックで右往左往していました。そのような状況であっても「銀座に志かわ」は、新店オープンが続いていました。ビジネスモデルがテイクアウトであり、人と接触をしないことが功を奏したのでしょう。また、コロナウイルス発生前からオープン準備をしていた事も出店ラッシュが続く要因となった、と前回も掲載しました。
ご承知のように「人生はプラス思考で歩きましょう!」(略「人プラ」)を掲載した当時は、10年前の事を取り上げていましたが、現在では4~5年前の出来事を掲載しています。ただ、コロナ禍の中でこれはただ事ではないと思い、2020年当時に【後記】として掲載していました。
2020年4月1日の「人プラ」の【後記】に、2020年3月の出来事を忘れないように以下の掲載をしています。
「『安倍総理が2月27日に新型コロナウイルス感染症対策本部で、全国の小中学校と高校、特別支援学校に臨時休校を要請する考えを表明』のニュースを見ました。
翌日の28日16時に緊急役員会議を招集しました。内容は『OSGの社員さんやパートさんのお子さんが臨時休校になる。子供達の食事等の準備で会社を休むかもしれないが、OSGとしては積極的に協力する。この事を社長メッセージとして発表し、社員さんパートさんに安心して貰えるようにして下さい』
ここで役員達に改めて『OSG50年分の成果を発揮する。こんな時こそプラス思考で行なう』と伝えました。同時に『OSGコロナウィルス感染症対策本部』を設立しました。
幸いOSGは自社製品群の中で殺菌水・除菌水等の生成機器を取り扱っています。
そこでまずは販売向けではなく、OSG製品ユーザーへの『無料配布』分の除菌水を優先的確保に動きました。その為には生産(製造)・営業・管理にて一元管理出来る環境を整える必要が生じました。生産された除菌水が、『顧客無料配布分』が優先的に確保されるよう、また営業での受注分が調整されるよう、管理本部にてそれらの欠品・遅配が起こらないよう体制を整える事になりました。その『生産(製造)・営業・管理』の3本部を司る対策本部長に溝端社長が就任しました。
『生産(製造)本部・営業本部・管理本部』で構成される『OSGコロナウィルス感染症対策本部』は、何か堅いイメージがあるので私は『社内用語としていい名称はないか』と前向きに積極的に取り組めるよう名称をその会合で募りました。いろいろな名称が出てきましたが、ある若い管理者が『3つの頭(3本部の意味)を持つキングギドラはどうですか』との提案がありました。私は『キングギドラ』がどんなものなのか、分かりませんでしたが、強そうな名前なのですかさず『それでいこう』と決めました。
コロナ獣に対決するには、これ位の怪獣を用意しなきゃならないだろうと思ったのです。
社外的には『OSGコロナウィルス感染症対策本部』、社内的には『キングギドラ本部』が設立されました。
人類が初めて闘う目に見えない新型コロナウィルスに打ち勝つには、このギングギドラの活躍を創立50周年の使命にしたいと思います。負けないぞ!頑張れ、キングギドラ。」
今改めて読むと、その当時の事が蘇ります。WHOが「パンデミック」を発表し、ニューヨーク株が下落し、取引開始直後に停止されました。当然、日経平均が暴落し、政府の「緊急事態宣言」が発表されました。OSGも「増収増益」の決算を3月12日に発表したにも関わらず、なんと想定外のストップ安になりました。
世界同時株価大暴落にあって、当時の日記には「ジタバタするな。ただ今期収益に向けて動く。それにしても、創立祭の年に荒っぽい歓迎ぶり。→さてどうなる、OSG君」と書かれています。私の性格上、このような状況になった時に妙な闘争心が出てきます。
「反転攻勢」という言葉をいたる所に書いていました。逆を言えば、それだけ先が見えない不安があったのでしょう。「キングギドラ」の命名もその表れです。
3月30日。
喜劇役者志村けんさんが新型コロナにて死去、とニュースが流れました。
数日前にマスコミ関係者からの極秘情報で、志村けんさんの「喉を切開した」「引退表明する」との情報が入っていましたが、明確なニュースが新型コロナの恐ろしさを一般国民に与えました。私の知り合いの社長のほとんどが「動かない」と言う状況に陥っていました。その事に対し、私は少し違和感を感じました。このような時だからこそ、トップの後ろ姿を見せるべきだ、と思っていました。しかし、OSGグループの中でもそのような経営陣がいて、私は3月30日14時50分にその人物に注意をした事を今でも明確に覚えています。また、当時の日記にも書いてあります。
次回、10月10日に掲載します。
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