私の長い経営者としての経験で、「値上げをする」事はあまりありませんでした。従来のOSGでは、同一商品をそのままにしての「値上げ」は皆無です。マイナーチェンジや新製品の発売で価格を上げる事は、当然の事ながらあります。過去に経験したのは、水宅配ビジネスでの製品水ボトルの「値上げ」くらいです。
今回の「銀座に志かわ」での値上げ問題は、原材料やエネルギーの高騰等によって、どうしても避けて通れない課題でした。ただ、値上げのタイミングを誤れば「お客様離れ」が生じます。いつ、どのように決断するかが一番の問題でした。競合店である「根上」が12月1日に税込800円から税込900円に値上げする事は既に決定済みです。その様子を見る事で時期を判断しようと考えました。その間に、新製品の発売を決めました。その1つが「らすく」です。
ネーミングを色々検討しましたが、和モダンをコンセプトにしている「銀座に志かわ」として、「和加らすく」に決まりました。「和加らすく・抹茶」「和加らすく・黒みつきなこ」「和加らすく・和三盆」の3種類です。既に、11月から研修を開始しています。この「らすく」の研修には別の目的がありました。それは今後、新製品を発売する時に、いかに全国100か所以上の店舗に「新製品研修」を行うか、そのシミュレーションという目的もありました。九州沖縄・中四国・関西・中部信越・関東首都圏・東北北海道の6ブロックに、いかに速やかに研修をする事ができるか。そのテストも兼ねていました。というのは、どこで新製品開発の情報が外部に漏れるかを懸念していました。実はこの時、「第2の食パン」として私たちが考えていた商品があります。これは定番食パンの値上げ時期とも関連します。冒頭で述べたように、OSGでは同一商品を「値上げ」する事は皆無で、価格を上げる場合は新製品の発売が前提となります。
今回もどこかで、そのOSGの思考回路が働いていたのかもしれません。「銀座に志かわ・第2の食パン」を夏頃から密かに考えていました。「新製品戦略」としての位置付けです。もちろん、この段階では加盟店様には伝えていません。「和加らすく」の発売による研修は、それから以降の新製品戦略の「研修戦略」でもあったわけです。
結論から言いますと、「あん食パン」を2022年2月1日にの発売し、その3か月後の5月1日に「月初め食パン」を発売する事としました。すなわち、あん食パンの製造手法をベースにして、「月初め食パン」を展開しました。この「あん食パン」の価格設定が大きなカギを握ります。結果として、「定番食パン」の値上げ時期を「あん食パン」と「月初め食パン」の発売の間にあたる2022年4月1日と決断しました。「根上」の12月1日値上げからの状況を見ながら判断したのは、次回のお話になります。また、「銀座に志かわ」の顔である「定番食パン」に続く、「あん食パン」や「月初め食パン」の誕生におけるお話についても、次回以降となります。
次回、2月20日に掲載します。
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