代表取締役 湯川 剛

3ヶ月間成績ゼロ・・・。もし4ヶ月目も成績ゼロであれば辞めようと思っていた時に、スーパーイズミヤの杉浦さんとの出会いで命拾いをした訳です。

私は「やりました、杉浦さん」とミニトロフィーを見せました。「命の恩人です」と言うと、「そうやな、命の恩人やな」と笑顔で応えてくれました。私はそれ以降、毎月ミニトロフィーを貰える成績は上げることになりました。そして毎月トロフィーを持参して、杉浦さんのところに報告に行ったのです。「命の恩人です」「そうやな、命の恩人やな」の会話でした。

杉浦さんに初めて買って頂いて4ヶ月が過ぎた時、すなわち4回目の訪問の時でした。杉浦さんの方から「来月も大丈夫か」・・・なんとお客様が私の成績を心配してくれる・・・夢にも思いませんでした。それから数日経った時、杉浦さんから紹介の電話があり、同じ店の売り場の違う同僚数人に声をかけてくれていました。私は大喜びで、早速その方々を訪ねて行き、何人かのお客様を得ることができました。

それまでの私にとってはミニトロフィーを貰うだけでも凄かったのですが、なんとその月に月間トップ賞を貰う事になったのです。60センチはあったでしょうか、そのトロフィーを握り締めながら、杉浦さんのところに報告に行きました。売り場には来てはいけないと言われていましたので、いつものように食堂で待機していました。

毎月顔を出していたので、食堂に顔なじみの方もいましたので「杉浦さんは何時頃、休憩時間ですか」と尋ねました。すると「杉浦さんは辞められた」と言われ、「えッ!」と驚きました。しかし会社を辞めたのではなく、我孫子店から次の店に移ったとの事。私がどこの店に行かれたのですかと尋ねると意外な答えが返ってきました。 「もし、湯川君が来たならば次の店は教えないで欲しい。そしてもし湯川君が来たなら伝えておいて欲しい」そのことづけとは、・・・「毎月トロフィーを持って報告に来てくれてありがとう。そして杉浦さんのお陰ですと言ってくれた事が嬉しかった。でもそれは湯川君の力だから、これから頑張って欲しい」という事でした。

私はその話を聞きながら、みるみる目に大きな涙が溜まってきました。目を閉じれば、間違いなく涙が流れそうになりますので、目いっぱい目を開けながら、お礼を言ってその場を去りました。「杉浦さん、ありがとうございました。」

後年、私はセミナー等で「販売の本質」についてお話することがあり、そこでスーパーイズミヤの杉浦さんの話をします。お客様はなぜ買うのか、販売の本質はどこにあるのかをこの杉浦さんから教えて貰いました。

(次回に続く)

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