代表取締役 湯川 剛

改めて、OSGコミュニケーションズの設立と役割について説明します。
第377回(2018年11月1日)にも少し掲載しました。

OSGコミュニケーションズ(通称:コミケ)は、溝端社長の肝入りで設立されました。
家庭用機器の売上拡大の為に、WakuWaku事業部とは別途の設立です。
WakuWaku事業部の市場は、全産業に有ります。市場モットーが「蛇口のあるところは全てお客様」の考えの下に市場攻略していますので、当然の事ながら全産業が対象市場です。
客観的にみて「家庭用の水関連機器とどのような関係があるの」と思われるような企業でもお取引頂いています。都市ガス・LPガス市場であれば、「台所」という共通項があるので理解されやすいでしょうが、イメージが到底結びつかないような業界との取引があります。
例えば、大型バス・トラック業界やガソリンスタンド等が挙げられます。
もっと驚くのは冠婚葬祭等の会社と取引する場合もあります。
よくよく考えてみれば、そこに働く「人々」がいてそれぞれの家庭には蛇口があります。
とはいえ、それは理屈上では分かりますが、だからと言って「はい、取引しましょう」という訳にはいきません。そこにWakuWaku事業部が持つノウハウがあります。
勿論、ここでは「ノウハウ開示」という訳にはいきませんが、長年あらゆる業界とそのような形で取引をして頂いています。

WakuWaku事業部の人達は役割に応じて「スタッフ」と「キャスト」に分担されます。
一般的に「スタッフ」「キャスト」という言葉は、映画製作や舞台関係等で耳にする事が多いですが、あのディズニーランドでも「スタッフ」「キャスト」と呼ばれる事は有名です。
しかしOSGでは、それ以前から「スタッフ」「キャスト」という役割を使っていました。
OSGWakuWaku事業部は、映画製作同様に「キャスト」が演じ「スタッフ」がその段取りをします。例えば、A社のガソリンスタンドに「家庭用機器を取り扱いませんか」と「スタッフ」がそのすべての段取りを行ないます。この時にOSG独自のノウハウは必要です。

「やりましょう!」となれば、「キャスト」の登場です。映画界に人気スターが誕生するのと同様に「スターキャスト」が誕生します。「次回も〇〇君でお願いしたい」となれば、最高です。「ご指名」されるキャスト社員さんがいます。売れっ子キャストです。またキャストメンバーも「あのスタッフが決めてきた会社は間違いない」とか「あのスタッフが決めてきた会社は、なかなかやりにくい」というように信頼されるスタッフや今一つ信頼されていないスタッフもあります。

また凄腕と評されるキャストが担当すると「全くダメなスタッフが決めてきた会社をキャストのチカラで大きな成果を上げる」という事例もあります。またスターキャストになれば、販売会社の社長も驚く程、自社の社員さん達を感動させるという報告も数多く聞いています。私自身もそのような報告を聞くと、まさに感動ものです。そのような意味では「一流のキャスト」は、どのような部署でも間違いなく管理職になり、幹部になります。

一方、コミケの場合は「ご指名」というものがありません。しかしスター社員さんはいます。
コミケのビジネスモデルは、いわゆる「職域販売」です。職場内で商品説明会の場をセッティング頂き、その職場の社員さん達に集まって頂いて販売活動を行なうというビジネスモデルで、お取引先の殆どが上場会社や有名企業です。
コミケのスター社員となれば、例えば30名程の社員さんに集まって頂き、商品説明をします。そこで「30名全員が購入」というような報告を聞きます。そのような報告を聞いた時「私もその場所で説明を聞きたかった」と思う程です。

いずれにしろWakuWaku事業部の人達からみれば「我々こそがOSG社内で唯一、家庭用機器を拡大する事業部である」と自負していると思います。またそのような気持ちを持つのが自然です。そこに2年前に誕生したコミケのメンバーが合宿に参加します。

コミケ創設時、OSGの既存社員さんは所属せず。中途採用の社員さん(OSGでは経験社員といいます)を採用しました。いわゆる即戦力の社員さん達です。
ちなみにWakuWaku事業部のメンバーは殆どが新卒社員を採用しています。

「新卒社員から叩き上げられた社員」VS「即戦力社員」
「創業以来の事業部」VS「新設部門」の図式です。
客観的に見ても面白いと、OSGを離れていた私にとって興味のあるところでした。
このようにライバル心はあっていいと思います。そこにまた溝端社長がWakuWaku事業部を刺激する為に考えた事でしょう。

そのコミケの管理職らが設立1年を経て初めて14年冬合宿に参加する事になりました。

現在のコミケには、OSGの既存社員が異動し、14年当時のように経験社員さんだけでの構成ではありません。中には元WakuWaku事業部所属の社員さんもいます。
その一方で、コミケに即戦力として採用された社員さんがWakuWaku事業部に異動した例はありません。これは何を表しているのでしょうか。

 

【追記】
前月8月29日にOSGは創立50周年を迎えました。
年度初めの計画として本来であれば「東京オリンピック▪パラリンピック」に国内外のお客様を招待していた事でしょう。
そして来たる11月11日には都内のホテルにおいて約2500人のお客様をお迎えしての「創立50周年記念式典」開催準備に全社員が大忙しの真っ只中だったと思います。

ところが新年度を迎えた直後に見舞われた「新型コロナウイルス」出現によって、これらの計画が全てぶっ飛んでしまいました。

既報通り「式典予算」に更に予算を追加し「緊急事態宣言」発令の8都府県に対し、除菌水(1億5000万円相当)を無償提供する事を決定しました。
これらの事業を「創立50周年記念事業とする」と全社員に発表しました。

早いものであれから4ヶ月が過ぎました。 あの時の願いである「新型コロナウイルス終息」は残念ながら叶わず、今もって「感染者」は減っていません。 折角、何年も費やして計画・立案した「創立50周年記念事業」でしたが、改めて50回目の8月29日を迎え「50年間」の歳月のいろいろな出来事を考えてみました。 「人なし 金なし モノなし 信用なし」の私を含めた5人の若者が5坪の小さく汚い貸室に集まり創業した当時の事を、僅かな時間でしたが思い出した8月29日でした。

(次回に続く)

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