慌ただしく準備進めてきた「水密碼館 ~Water Code~」オープン前日の16年8月7日。
オープンセレモニーが行われるのは朝(8時8分8秒)だとは言え、真夏の8月です。
太陽が照り付ける下で行われる、「水密碼館」前の日陰の具合を確認。出席者用に予め準備した仮設テントはあまり効果がない結果でした。中国人スタッフは「そこまでしなくても・・・」という風でしたが、日本人としては出席者に対しよりきめ細やかな配慮をしたいところです。
建物が日差しを遮る影の位置を確認し、仮設テントの位置修正を指示した後、昨晩に届いた館内ミニシアターで放映する予定の映像をチェック。予想通り全てボツでした。ここらがいわゆる「中国スタイル」とでもいうもので、報告内容と仕上がりが異なる事があります。
中国進出当時はこのギャップに混乱や怒りがありましたが、10年も経験すると妙な慣れが生じてきます。
映像が全てボツになった為、以前、私を密着取材したサヤ氏に急遽、24時間以内で作り直しを依頼。彼は見事にやり切ってくれました。これもまた「中国スタイル」で、徹夜も厭わずやり切ってくれるのです。
ネットニュースの影響か、「上海で日本のプロレス道場(上海IGF道場)が開く」との情報を聞きつけた数名のプロレスラー希望者がやって来ました。
皆さん、「常 剣鋒」という名前を覚えているでしょうか。
第467回「プロレス道場」(2021.05.01掲載)に登場した山西省出身の常 剣鋒、23歳です。『姉から貰ったわずか1000元を手に、プロレスラーの夢を見てバスを乗り継ぎ、上海に来たとの事でした。決して豊かではない山西省での1000元の価値は、1か月間の食事代になりますが、大都会上海においては数日も持たない金額でした。その青年からIGFに連絡が入り「プロレスラーになりたい」との事』と紹介しました。
その彼は、中国人初WWE所属選手になった王彬選手に憧れ、既に上海道場でトレーニングを受けており、他にも中国人レスラー希望者が集まってきました。この上海IGF道場の責任者はアントニオ猪木氏の娘婿、父親が米国人で母親が日本人のサイモン氏です。
夕方には明日のセレモニーに参加する全国の代理店オーナー達も前夜祭会場に集まってくれました。久しぶりに会う代理店のオーナー達です。また中国保健協会の幹部や日本機能水学会からの代表等も駆けつけてくれました。こんな時、心強いのがお互い「兄弟」と呼び合う金鋭氏の存在です。私自身が中国語は勿論、中国のこのような時の対応の仕方が分かりませんので、全て彼に任せていました。
前夜祭の席上で金鋭氏が挨拶をしました。
『05年、中国政府がアルカリイオン整水器を認可していないという理由で突然、販売停止処分、いわゆる「衛生部ショック」が発生したことにより、多くのアルカリイオン整水器販売業者が路頭に迷う事態となりました。そんな折、日本では承認されていると湯川氏は、中国衛生部幹部や販売業界の方々を集め、日本訪問の調査団結成に汗を流してくれました。訪日した際には承認認可省庁である厚生労働省、また当時の厚生労働大臣との面談実現にも動いてくれました。更に日本機能水学会参加にも尽力してくれ、この事は中国の政府関係者や業界の者は忘れていません。
また私(金鋭)が天然社を離脱した事で生じた影響として、中国全土の代理店の結束が崩れ、多くの問題を与えてしまいました。そんな中国事情の変化や阻害要因にもめげず「アルカリイオン整水器」の普及に今なお情熱を失う事無く前進し、更に業界が切望していた水展示場「水密碼館」が明日開館します。この13年という決して短くはない時間をこのように常に前向きに進めている湯川氏を「兄弟」と呼べる事に私は誇りを持っています』
彼は前夜祭の挨拶としてそう述べました。
みんなの協力により無事終える事が出来た「水密碼館」オープン前夜祭。
いよいよ明日、8月8日8時8分8秒に「水密碼館」はオープンします。
(次回に続く)
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