第64回  「2度目の死」をさせない為

11月8日14時。「猪木元気工場」のオフィスで11月度役員連絡会議が開催されました。
私はオブザーバーとして参加しました。
ここで改めて「猪木元気工場」の存在意義について役員の皆さんと話し合いました。何故、時々このように「猪木元気工場」の存在意義や目的を話し合うのかは、役員の皆さんがそれぞれ各自の会社を経営したり、仕事を持っておられるからです。よって、このような会議の時に改めて話すことにしています。「猪木元気工場」の存在意義は2つあります。

1つが「アントニオ猪木」が生涯かけて作り上げた功績をいつまでも「輝き」を保ち、次世代の人にも語り継がれるようにすることです。
もう1つが「アントニオ猪木」の名前を不正に利用して、不法な収益を得ていることに対する商標権侵害の管理やチェックをするためです。
この2つが「猪木元気工場」に求められる仕事です。

前者についての内容は、以下の通りになります。
猪木が亡くなって1年が過ぎました。この1年は猪木に関する情報が色んな分野から発信され、改めて猪木の功績が再確認されました。以前にも伝えましたが「人間は2度死ぬ」ということです。
1度目は命が途絶えた時です。そして、2度目は人々から忘れられた時です。
「アントニオ猪木」には「2度目の死」はないのです。いつまでも忘れられない存在にしなくてはなりません。そのためには、この1年に色んな分野から「アントニオ猪木」が発信されたように、これからも発信しなければならないのです。
しかし、過去の事例を考えると偉大なアスリートや有名な俳優や文化人等であったとしても、やはり数年で忘れ去られてしまいます。何もアクションを起こさない限り、いつか猪木の名前も忘れ去られることだということを役員で確認しました。
この時に「営利・非営利」で行なっていくことも確認しました。
例えば「阪神タイガース優勝にて、アントニオ猪木の縦ジマの闘魂タオル」を販売することは「営利」です。このタオルを手に取ることで猪木のことを思い出してくれるなら、それはやるべきです。
「非営利」とは、例えば「闘魂マラソン」で猪木の名前を使った市民マラソンを開催するとか、猪木が生前、環境問題に関心を持っていることから環境保護団体が猪木の名前を使いたいとなれば、それは収益を求めないで行なうことを確認しました。

「営利」に関しては、なんでも「アントニオ猪木」の商標を使ってビジネスをしていいものでもない、ということも確認しました。実は、私自身この数か月前にローカルの大手スーパーで、猪木の商標を使ったお弁当の販売していた事に少し懸念を持っていました。
とは言え、中々難しいものです。「アントニオ猪木」を大好きなファンの方が猪木の闘魂弁当を買う事もある、と聞いています。では、何を基準にして猪木の商標を使っていいのか、となります。
この日に決めたことは、生前猪木自身が認めている分野に対しては「行なっていいのではないか」となりました。例えば、猪木の出版物や猪木の展示会や定番であるTシャツの販売です。
いつまでも「購入してもらえる」ということが「忘れられていない」ということになります。その為にも「情報発信していかなければならない」と話し合いました。
私は、時々ネット等のコメントにて「亡くなった猪木を利用して金儲けをしている」と書かれている事について「心外で残念です」と役員に話しました。例えば、今回の映画「アントニオ猪木をさがして」にもそのようなコメントがあり、いかに私達が思っている事と、受け入れる側との乖離があるのか、ということを知りました。むしろ出費している事を知ってもらっていないわけです。
ある人にその話をすると「全てに評価される事や理解される事は難しい」とアドバイスをいただきました。また「アントニオ猪木が生きている時から彼の行動には全て賛否があった」と助言してくれた人もいました。
「猪木元気工場」のもう1つの事業目的である「アントニオ猪木」の名前を不正に利用して、不法な収益を得ていることに対する商標権侵害の管理やチェックするためにも「収益の部分」は必要だということも、この会議で決まりました。
次回の会議では『「アントニオ猪木さんに国民栄誉賞」を授与させる会』への署名について、最終まとめをすることになりました。

次回、11月15日に掲載予定です。
(「天国の猪木へ」は不定期掲載です)

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