2024年1月16日の夕刻。私は千代田区永田町にある弁護士事務所にいました。
弁護士先生と「猪木元気工場」の青木社長、実弟の啓介さん、それに公認会計士先生の5人が集まりました。この日に集まった目的は、2021年10月28日に生前猪木が私に託した用件を協議する為です。
2021年10月28日の事は鮮明に覚えています。その数か月前より猪木からの電話で、是非会いに来てほしい、と言われていましたが、同居人から何度となく門前払いを受けました。この日も言葉巧みに私と猪木との面談を拒否しましたが、強行突破で猪木と面談の機会を得ました。劣悪な環境の小さな部屋で臥せっている猪木を見て「えっ!」と思った事は鮮明に覚えています。
この時の「猪木からのメッセージ」の3つ目を明らかにしなかったのは、それによってその間に偽装工作や証拠隠滅を図る事を防ぐ為でした。
猪木という人は非常に勘が働き、鋭い人です。
例え病床に臥せっていても、その当時の取り巻き連中の言動が「怪しい」と読み取ったのでしょう。猪木が私に3つのメッセージを伝えました。
その3つ目が「会社の資金の出入りを調べてほしい」との事でした。話によると「帳簿を報告するように」と何度言ってもはぐらかされている。自分が動く事ができないので歯がゆい気持ちがあり、何とか調べてほしい、との事です。当時猪木はYouTubeでありのままの姿をさらけ出し、再生回数を大きく伸ばしていたそうです。本人は頑張りたい気持ちもあり、その結果も知りたいのだが一切報告しない、との事でした。
この日の報告で会計士先生から、数か月の調査の結果、不審な金銭的出入りも報告されました。
まさに猪木が言った言葉はドンピシャです。改めて、猪木は凄いと思いました。おそらく会社を通さない金銭の出入りもあるのでしょう。お金だけではありません。猪木のガウンや猪木が気に入っていた絨毯等も持ち出されています。あの劣悪な環境の部屋に猪木を閉じ込め、猪木を利用しての行為は許すべきものではありません。
最近、猪木が着用していたスーツ等が、巣鴨の格闘技プロレス専門のリサイクルショップにて1着77万で販売されています。これも当時のいわゆる「取り巻き連中」の仕業でしょうか。
ここで全てが明らかになったところで猪木は帰らぬ人です。そのような連中から金銭を取り戻したところで、猪木に返す事もできません。とは言え、病床で臥せっている猪木に事実を伝えずに私腹を肥やし、この事実を猪木から私に知らせたくないばかりに当時面談を阻止したのでしょう。更に、週刊誌等に事実無根の記事を書かせるような連中をそのままにしておくこともできません。
猪木さん。今から解明されていきます。遅くなってすいません。
もう1つ許せない事は、猪木が当時、何故「人間の尊厳」という言葉を何度も口にしたのか、という事です。
次回、2月5日に掲載予定です。
(「天国の猪木へ」は不定期掲載です)
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