2月9日の夕刻にリアルジャパンプロレスの平井代表から電話がありました。
内容は、昨年大晦日に開催された全日本プロレスの国立競技場・第2体育館の会場で、中嶋選手がアントニオ猪木のテーマ曲である「炎のファイター」を流し、更にリング上で「1・2・3ダァー!」をやった事についてでした。最近の「闘魂スタイル」騒動の影響でしょう。
平井代表の話によると、昨年の秋頃に全日本プロレスの社長らが平井代表に「新間氏に会いたい」との事でした。大晦日の中嶋勝彦VS宮原健斗戦に中嶋選手のセコンドとして新間氏が付く事と「アリ・ボンバイエ」を入場曲に使用したい、との話だけであったらしいです。
しかし、試合後に中嶋選手がリング上で「1・2・3ダァー!」をやったので、平井代表は「これは猪木元気工場に許可をもらっているのかな」と懸念を抱きながら見ていた、との事でした。
その後、平井代表と新間氏が席を立って会場を出る時に、なんと次は「アリ・ボンバイエ」の曲ではなく猪木の「炎のファイター」が流れたので、新間氏も『「アリ・ボンバイエ」じゃなく、何故「炎のファイター」が流れているのか』と平井代表に聞き「大丈夫なのか」と心配して会場を後にしたとの事です。
それ以降、中嶋選手の「闘魂スタイル」騒動が出て、このまま放置しておくと大晦日の事もありリアルジャパンと猪木元気工場との関係に影響するのではないかと思いながら、この1か月間は猪木元気工場に連絡するタイミングを過ぎたので、私に電話を掛けてきたとの事です。私は、平井代表に「業界の細かい事は私には分かりませんが、率直に言うと、新間さんは上手く利用されただけですね。新間さんも被害者ですか」と応えました。電話があった事には「猪木元気工場の社長や役員の方にも伝えておきます」と言いました。
先日、中嶋選手からの電話で『あの時は咄嗟に「1・2・3ダァー!」をやってしまった。』との事でしたが、全日本プロレス会場に猪木の「炎のファイター」が咄嗟に流れるわけではありません。中嶋選手が「炎のファイター」までの流れを知っていたかどうかは私には分かりませんが、全日本プロレスが事前に準備をしていた事だけは明確です。
「新間氏への挨拶」から『大晦日での「炎のファイター」』の一連の流れは、全日本プロレスが用意周到に進めていたのでしょう。新間氏と猪木との関係は、実際のところ私には分かりませんが、いずれにしても89歳の業界のレジェンド的立場の人です。その新間氏も手玉に取っての今回の出来事です。見方を変えれば猪木の代名詞「燃える闘魂」を揶揄するような行動も、新間氏と同じように扱われたのならば黙っているわけにはいきません。
今回の出来事を「プロレス的出来事」として「話題になればいい」「興行収益が上がればいい」等の話は、私にとってはどうでもいい無関係な話です。
但し、それにより収益に関する影響が出たならば、「商標権」を管理している顧問弁護士には無関係な話ではない筈です。だから「商標権」「意匠権」「肖像権」等が守られているのです。
そして、「猪木が利用された」という事は猪木が一番嫌がる話です。
次回、2月16日に掲載予定です。
(「天国の猪木へ」は不定期掲載です)
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