株主総会を終えた4月26日。
帰宅して何気なくテレビのスイッチを入れると、猪木がいきなり画面に出て来て驚きました。
猪木の大ファンである、天野教授(順天堂大学医学部心臓血管外科)との対談の場面が出てきました。天野教授が猪木ファンである事は、周知の事実です。
私が見たのはその日の22時前で、終わる5分前でした。NHKの「スイッチインタビュー」特別編となっていました。
久しぶりにテレビ画面で見る猪木です。元気な頃の猪木の顔でした。私はニコニコ顔で見ていたと思います。エンドロールに「猪木元気工場」の名前があったので、最近の番組かと思いながら、こんな番組があったのか、という感じで見終わりました。
ところが、3日後の4月29日。また何気なくテレビのスイッチを入れたところ、偶然にも「スイッチインタビュー」特別編の再放送が映っていました。この時は前回よりも多くの時間見る事ができましたが、やはり途中からでした。「湯川、しっかり見ろよ」と猪木に言われているような偶然が重なった猪木出演のテレビ番組です。
後で調べたところ、2013年に放送され、今回は「特別編集」となっていました。その当時になかった「猪木元気工場」の名前が載っていた理由も分かりました。改めて、猪木との出会いです。私の知らないブラジル時代の写真も数多くあり、テレビを見ながら、正直映画「アントニオ猪木をさがして」よりも資料が豊富にあったような気がします。ブラジル時代から、全盛期である30代の猪木もいました。いつ見ても魅力的です。また、パキスタンや中国にプロレスを広めよう、とする映像を見て、改めて猪木の「プロレスを世界に広めたい」という真剣な思いが、テレビ画面からひしひしと伝わってきました。
そういえば、4月20日に私は上海にいました。上海で新しいお店のグランドオープンに参加する為です。翌日帰国する予定であるその日の夜に、王彬が大きな青年を2人連れて挨拶に来ました。
「スイッチインタビュー」でも紹介されていましたが、猪木が2012年7月に、上海にてプロレスを開催しました。その試合を見ていた中に王彬がいました。猪木が「中国にプロレスを広めたい。その為には中国人のプロレスラーを作らなければいけない」との事でしたので、私は当時18歳の王彬を「猪木の下でプロレスラーにならないか」と口説きました。
彼は、2012年9月に来日。猪木最後の中国人レスラーとして育てられたわけです。また、王彬はNHKの密着取材ドキュメンタリー番組「わたしが見た“日本” 中国人プロレスラー奮闘記」で放送されました。その後、彼は中国人初となるWWEのレスラーになったわけです。全ては猪木のおかげです。彼はその事を誰よりも認識しています。猪木の一周忌には、中国から来日して参列しました。その王彬が、青年2人を連れて私に挨拶と相談をしたい、との事です。
相談の内容は「猪木会長に影響を受けたり、また、直接育てられた中国人レスラーは中国に多くいます。今年10月の猪木会長の三回忌に、中国で猪木会長の追悼興行をやれないか」との事です。
私は嬉しくなりました。また、王彬は「中国のプロレスファンは日本人の凄いレスラーを実際に見てみたい希望がある」との事で、日本人選手も参加してほしい、との要望でした。私は、その意味を理解し「全力を尽くしてそれを実現しよう」と若い彼らに約束しました。翌日、私は新日本プロレスの菅林会長に電話で報告し、またNOAHの武田役員に面談し、協力要請しました。
最近、プロレス業界団体「日本プロレスリング連盟(UJPW)」が設立したことも聞いています。また、新日本プロレスが「アジア太平洋プロレス連盟」を発表しています。何とか、このような団体が「猪木の夢」の続きを実現してほしいものです。
猪木のDNAは、間違いなく中国の若者に引き継がれています。
それにしても「猪木さん。あなたは凄いです」。
【追記】
「天国の猪木へ」を読んで頂いている方々から、私に対しての激励も含めてメールを多くいただいています。時間の関係上、その1つ1つに返事をしているわけではなく、大変申し訳なく思います。改めて「猪木ファン」は凄い人達だな、と感心するばかりです。
以下のO山様は、何度かこの「天国の猪木へ」でもご紹介しています。
いつも『天国の猪木へ』拝見させていただいております。
この度の第100回「夜空の猪木」…最後は胸があつくなりました、(略)
今年に入ってからわたくしは、猪木の写真を携えて「猪木グルメツアー」にて猪木を偲んでおる次第です。
川越「いちのや」さん、初台「かわしま」さんをはじめ、目黒「龍門」さん、麻布十番「一番館」さんなどにオジャマさせていただきました。
どのお店でも、わたくしが写真をテーブルに置くと、お店のかたが話しかけてくれます…
「猪木会長の関係者のかたですか…?」(「いえいえ、ただのファンです(苦笑)」
「ずいぶん若いころの写真ですね」(※87年当時のもの)
「いつもはあの席に座っていましたよ」などなど… そんな世間話をお店のかたとしながら、猪木と一杯飲み交わし自分自身のオフを楽しみながら日頃のストレスを癒しております。
猪木は皆さんから愛されていたことがよくわかります。
NHK番組「サラメシ」で著名人が贔屓にしたお店を取り上げているように、O山様は猪木の写真を添えて、食事をしている写真を送ってくれました。ありがとうございます。
次回、5月10日に掲載予定です。
(「天国の猪木へ」は不定期掲載です)
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