第111回  墓参での報告

「仕事が忙しい」という言い訳で、お会いする約束が決まらない事によって多くの方にご迷惑を掛けていると思います。そういう意味では、猪木のお墓参りも中々実現できませんでした。
6月29日に実弟の啓介さんとお墓参りに行く約束も5月初め頃に決めていました。
海外出張から帰国してのスケジュールです。いつものように、啓介さんが運転する車で行くため11時に合流しました。車の中には既に先客がいました。啓介さんの次女とそのお子さんです。
彼女はフロリダ州のマイアミから来日。叔父にあたる猪木のお墓参りで、初めての事です。

墓参で私が啓介さんに言う事は決まっています。「猪木さんのお墓に花があるかな」です。理由は、何もなければかわいそうな気持ちになるからです。それでなくても、広大な墓地にいる猪木の像は寂しそうです。せめて、お花だけでも傍に置いてあげなければなりません。
猪木家と猪木の慰霊塔に供える為、2対のお花を總持寺の近くの花屋さんで購入しました。
いつもの場所に駐車して、私は早足で猪木像が見えるお墓に行きました。ありました、ありました。猪木家のお墓にはお花はなかったですが、猪木の慰霊塔にはしっかりとお花が供えてありました。まだ新しいお花でしたので、ファンの方が近々参ってくれたのでしょうか。そのお花をそのままにして、そこに追加するようにお花を供えました。

私がこの日猪木のお墓に参って、報告する事は3つありました。
1つは、京王百貨店及び電鉄でのイベントが成功裏に終わった事への報告です。ネットニュースによると3万人の方が来ていただいたという事です。「猪木さん、凄い。さすがやね」と報告。
そして「猪木闘魂トレイン」の報告です。私の記憶では、生前猪木にはこのような企画はなかったと思います。出来れば、生前猪木に体験してもらいたかったです。いつものあの笑顔を思い出します。
2つ目の報告は「AI猪木」の報告です。猪木自身が大好きな「話題になる」事をお願いするような報告でした。「AI猪木」はきっと話題になります。それでも、天国から成功のエネルギーを送って下さい、と伝えました。願わくば「大阪・関西万博」で登場したいものです。
3つ目の報告は、次回に掲載します。

私の次のアポが14時に幡ヶ谷でしたので、啓介さんに「ギリギリ間に合うかもしれないので、初台の『かわしま』さんに蕎麦を食べに行きましょう」と伝えました。昨年の年末に、同じように猪木の墓参の帰りに「年越しそばを食べよう」と言って「かわしま」さんへ訪ねましたが、ご主人が骨折してお店が閉まっていました。それ以来です。
今回は開いていました。13時を過ぎていましたので、幸い4人が座るテーブルがありました。店主がいきなり「京王百貨店は凄かったですね」と「超猪木展」の話をしていただき、嬉しく思いました。私は店主に「それはそうと、猪木さんはここで何をいただくの」との質問に「最初は冷たいお蕎麦を食べ、最後の〆に温かいお蕎麦を召し上がっていました」との事です。

私は、自分が注文した天ぷら蕎麦をいただき、ギリギリの時間になったのでお勘定だけを済まし、啓介さん3代ファミリーを残して蕎麦屋を出ました。アメリカ育ちのお孫ちゃんに「バイバイ」の言葉がやっと通じました。猪木はこの風景をどう見ているのでしょうか。

猪木はもういません。

次回、7月5日に掲載予定です。
(「天国の猪木へ」は不定期掲載です)

ご意見、ご感想は下記まで
support@osg-nandemonet.co.jp

ページトップへ