第145回  「政治家アントニオ猪木」

3月13日19時。「猪木元気工場」オフィスで面談の約束をしていた作家の細田昌志氏と会いました。最初に出会ったのは、2月20日の猪木啓介氏社長就任及び出版パーティーの会場です。
昨年末、息子との食事で細田昌志氏の著書「格闘技が紅白に勝った日」の話が出て、近くの書店でその本を買ってもらいました。2024年大晦日から25年元旦の年をまたいで読み終わりました。432ページの読み応えのある本でしたが、白ワインを飲みながら、久しぶりに読書の時間を作りました。内容が猪木に関する事や旧知の間からであるK-1の石井館長等が登場していた事もあって楽しく読めました。特に、本のタイトルに出てくる「2003年大晦日興行戦争」で、猪木が主催する神戸会場に私自身も猪木の横にいたので興味深く読みました。
読み終わって、細田氏の取材力の凄さに感心しました。細田氏の事を調べてみると、2023年「力道山未亡人」(第30回小学館ノンフィクション大賞受賞)がある事を知り、力道山夫人の田中敬子さんを通じて、2月20日に紹介してもらいました。当日はバタバタしていたのでお互いのスケジュールを調整し、3月13日の夜の面談となりました。

時間的な事もあり、啓介社長やアシストの青木社長と4人で築地にて食事をする事になりました。食事中に細田氏が子供時代から猪木ファンであった事を知りました。彼の子供時代に撮った「弁慶姿の猪木」との2ショットも見せてもらいました。話をしていると筋金入りの猪木ファンです。そんなところから猪木に関する本を書こうと話が盛り上がりましたが、細田氏によると「格闘技3部作」は「格闘技が紅白に勝った日」で建前的に終わった、という事でした。ちなみに、第1部が「沢村忠に真空を飛ばせた男」であり、第2部が「力道山未亡人」、第3部が「格闘技が紅白に勝った日」との事です。

私は、猪木は格闘技だけの猪木ではない、と細田氏に言いました。むしろ「猪木本」は山ほどあり、そこには新鮮味がない。今回の猪木啓介著書「兄」は、初めて家族が書いた唯一の本であるからヒットしている等とお酒を交わしながら話しました。途中、私は席を立ちトイレに行きました。トイレから戻って席に着くなり、私は「細田さん。是非とも書いてもらいたい内容がある。細田さんの取材力を発揮して書いてもらいたい」と言いました。それが「政治家アントニオ猪木」についてです。

「政治家猪木」はほとんどの人が注目していない。1990年の湾岸戦争からくるイラクの日本人人質解放を実現した政治家猪木。多くの政治家は猪木の行動に嫉妬し、協力しなかった。是非とも細田さんの取材力の凄さで、もう一度12年間の政治家生活の猪木を取り上げてほしい、との話で盛り上がりました。また、猪木寛至が生まれ育った「猪木家の人々」にも書く価値がある事も付け加えました。私は顔を赤らめながら「何故、政治家猪木を取り上げないのか」と啓介社長にも伝えました。

この日の夜は、作家猪木啓介先生と作家細田昌志先生を相手に楽しい時間を過ごしました。


次回、3月25日に掲載予定です。
(「天国の猪木へ」は不定期掲載です)

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